続 柔道四段でも海外で強盗された話

 

これは実際に俺に起きた話である。


「柔道四段っていうけど、超弱いおじさんなんじゃないの?」という疑問を持つ方もいるだろう。なので少し説明を…。


俺には輝かしい実績はない。
しかし、実績がないなりに柔道に従事したつもりである。小学校から柔道をはじめ、中学、高校、大学と名門で柔道中心の生活を送ってきた。それなりに腕っぷしにも自信はあった。日本代表で現在海外で指導している柔道家からは、『中の上』という微妙な烙印をおされているが…


中の上の俺でも強盗をされて何も出来なかった。それが海外である。

 


さて、時を戻そう。(ペコパ風)

 


 

眼前にダルシムが迫る。

 

ダルシムは鬼気迫る勢いで、手をしきり振っている。ジェスチャーで何かを伝えたいらしい。


屋台で購入した飯を指差してから、そのまま口に運ぶジェスチャー。(飯をよこせ)と言うことらしい。


怖いから立ち上がり逃げようとするが、ダルシムが眼前に立ち塞がる。思わずもう一度座ってしまう。爪先と爪先が触れるどころか、ダルシムは靴を踏んで逃がそうとしない。

だが、ダルシムは選択を誤った。
踏まれたことにより、怯えてただけの俺にスイッチが入る。

何で俺がこんなへんなジジイに怯えて飯をとられないといけないんだよ!
それにムカついて来たッ!なんでくそったれの「ダルシム」に俺がおびえたり後悔したりしなくちゃあならないんだ!(ジョジョ風)

 


 


ふざけやかって~

 

日本人を!なめるなぁ~!

 

「おい、お前なめんなよ」

日本語で言い放つ。しかし、ダルシムは動じない。何を言われてるかわからないからだ。


だが、それで収まる俺じゃない。
現地の言葉も話せる俺は、現地語で言う。


「おい、お前!」


日本からしたら驚くだろうが、
この国では、「お前」という言葉には相手をかなり下に見ているニュアンスがある、仲いい仲間にも、お前というとかなりキレる。(キレられてから知った)


若造にお前と言われて、ダルシムもヨガファイアモード。(ヒートアップ)
かなりわめいている。しかし、俺にはあまり効果がない。

 

何故なら俺は……

 

現地語があんまりわからないからだ。


現地人と喧嘩で言い争う事もほぼないし、相手に失礼があってはいけないため丁寧な言葉ばかりで話していた。

 

その為…ダルシムに対しての言葉もおかしくなる。

 

「お前!!まじで、どけ!お前の足をどかしてくださらないなら、顔面殴りますよ!本当に怒ってますよ!」


どこか品のあるキレ方。はじめてキレたお嬢様かよ。


ダルシムは変なキレ方をする外人に怯えたのか、シズシズと去っていった。

 


…か

 

勝った。

 

俺はピンチを脱した。

 

ダルシムもたいしたことない。ダルシムに勝った俺はリュウだ。波動拳しちゃうぞぉ~!!!!

 


ごきげんで世界遺産散策に戻る。

 

(この飯は歩きながら食うか)

 

守りきった飯を食べようとした刹那!

 

手に衝撃がはしる。

 


「痛ッッ!」

 

横から走ってきた何者かに、飯をとられた!!

 

走り去った方向を見ると!

 

逃げて行ったのは、なんとキッズ!?

 

 

 

次回ィィィイ!
ダルシムのみならずキッズ相手にもぶちギレる!?
残虐超人Tanuuuuuuki!さぁ、どうする!!


次もぜってぇ見てくれよな!